「英語を学ぶことは、自分の人生に新しい『アイデンティティ』と『ライフスタイル』を加えること」

これは、私が英語のコーチングをする上で、大切にしている考えの一つです。

英語を学ぶというと、

「単語を覚える」
「文法を勉強する」
「発音をよくする」
「英語でコミュニケーションができるようになる」

そんなふうに考えるのが一般的かもしれません。

もちろん、それも英語学習の一部です。

でも、私はそれだけではないと思っています。

英語を学び、English learnerを経て、少しずつEnglish userになっていく。

その過程では、英語という「言葉」だけでなく、その言葉の周りにある文化やものの見方、考え方まで、少しずつ自分の中に入ってくるからです。

そして、それは自分の内側だけの変化ではありません。

英語を使えるようになると、少しずつ、自分のいる世界そのものも変わっていきます。

言葉は、単純な「置き換え」ではない

言語には、文化が伴います。

だから、ある言葉を別の言語に一語一語置き換えれば、それで同じ意味になるわけではありません。

例えば、日本語の「いただきます」。

英語に完全に対応する一言はありません。

それは、日本語の「いただきます」という言葉の背景に、食べ物や、それを作ってくれた人、命をいただくことへの感謝など、日本の文化や価値観が含まれているからです。

逆も同じです。

英語を使うようになるということは、英語圏の文化や価値観、ものの見方にも少しずつ触れていくということ。

もちろん「英語圏」と一括りにはできません。

国や地域、そして一人ひとりによって文化は違います。

それでも、母語とは違う言語を使うことで、

「あれ?日本語とはちょっと違うな」

と感じる瞬間が、少しずつ増えていきます。

そして、その違いは、やがて自分自身の表現の仕方にも影響していくのだと思います。

「いいね」と「Like」の小さな違い

最近、そんなことを改めて感じた、面白い例がありました。

SNSでおなじみの👍。

日本語のSNSでは「いいね」。

英語では「Like」。

もちろん、実際の使い方はもっと複雑ですし、これだけで日本語と英語の文化全体を説明できるわけではありません。

でも、この二つの言葉を眺めてみると、面白い違いがあります。

日本語の「いいね」は、

「それ、いいね」
「この写真、いいね」
「その出来事、いいね」

というように、対象となるものに対して「いい」と評価する感覚があります。

一方、英語の「like」は、

「I like it. 私は、それが好き」

と、自分自身の感情や好みを主語にして表現します。

もちろん英語でも「It’s good.」と言いますし、日本語でも「私は好き」と言います。

だから、これは単純な「日本語はこう、英語はこう」という話ではありません。

ただ、英語を使っていると、

「これは良いものです」

という評価だけではなく、

「私はこう感じる」
「私はこれが好き」
「私はこう思う」

というように、自分を主語にして、自分の考えや感情を表現することが自然になっていく場面が多くあります。

英語を話すと、「自分」が少し変わっていく

私は、ここが英語学習の面白いところだと思っています。

英語を学んでいると、最初は「正しい英語を言うこと」に一生懸命になります。

でも、少しずつ英語が使えるようになってくると、

「私は何を伝えたいんだろう?」

と考えるようになる。

そして、

「私はこう思う」
「私はこれが好き」
「私はこう感じた」

という、自分自身の考えや感情を表現することが増えていく。

つまり、英語を学ぶことは、単に新しい言葉を手に入れることではない。

新しい言葉を使って、新しい自分の表現方法を手に入れることでもある。

だから私は、English learnerからEnglish userになるという変化を、とても大切にしています。

「英語ができるようになった」というだけではなく、

英語を使っている自分が、少しずつ自分の人生の中に存在するようになる。

それは、ある意味で新しいアイデンティティが加わることなのだと思います。

英語が生活の一部になると、世界も変わっていく

そして、もう一つ面白いのが、その先にある変化です。

英語を使うことが当たり前になってくると、英語は「勉強するもの」ではなく、だんだん自分の生活の一部になっていきます。

例えば、英語で話す友人ができる。

今までなら日本語の情報だけを見ていたところに、英語の情報も入ってくる。

海外の人と一緒に仕事をするようになる。

日本にいながら、海外のプロジェクトに参加することもあるかもしれない。

仕事そのものが変わるかもしれない。

海外に住んでみたくなるかもしれない。

あるいは、海外と日本を行き来する生活になるかもしれない。

週末に出かける場所が変わる。

旅行先で、現地の人と話してみたくなる。

今までなら「自分には関係ない」と思っていた場所や仕事、人とのつながりが、少しずつ自分の選択肢に入ってくる。

もちろん、英語を学んだからといって、必ず海外に住む必要があるわけではありません。

仕事を変える必要もありません。

でも、「英語が使える自分」を前提にすると、選べるものが少し増える。

その結果として、人間関係も、仕事も、行動範囲も、暮らし方も、少しずつ変わっていくことがある。

私は、それも英語学習がもたらす大きな変化の一つだと思っています。

そして、最近こんな言葉をもらいました

そんな私の考えが、ちゃんと生徒さんに伝わっているのかもしれない。

そう感じて、とても嬉しかったことがありました。

二人の生徒さんから、こんな言葉をもらったのです。

これまで英語は、あくまで「コミュニケーションのためのツール」だと思っていました。

でも今は、英語の奥深さを知ると同時に、「ああ、英語で話すって面白いな」と思う瞬間があります。

英語とは、単なるコミュニケーションのツールではなく、母国語のように、ともに思考し、その思考を表現するもの。

少しずつですが、英語を「一緒に生きていくパートナー」のように感じ始めています。

「英語を学ぶ」から、

「英語と一緒に生きる」へ。

この変化を、私はとても素敵だと思います。

そして、もう一人の生徒さんからは、こんな言葉もいただきました。

Ayaさんとの英語学習は、単に発音や英語のテクニックを学ぶだけの場ではありません。

私がなぜ英語を学びたいのか、どうなりたいのか、自分らしく生きていくとはどういうことなのか。

英語学習を通じて、そんな私自身の成長に本気で向き合い、「なりたい自分」に近づいていけるよう、細やかに寄り添ってくれる人生のコーチです。

この言葉をいただいて、英語の先にあるものを、彼女自身が少しずつ感じ始めているんだな、と嬉しくなりました。

英語そのものだけではなく、その先にあるもの。

人との出会いや、考え方、仕事、暮らし。

これから彼女の中に、どんな変化が起きていくんだろう。

そんなことを考えると、私も楽しみになります。

English learnerからEnglish userへ

英語ができるようになる。

それだけでも、もちろん嬉しいことです。

でも、その先もちょっと想像してみると、ワクワクしませんか。